眼瞼外反
眼瞼外反とは、主に下まぶたが外に反り返っている「あっかんべー」の状態をいいます。原因として加齢や顔面神経麻痺や術後の瘢痕などでおこります。手術は水平方向の矯正(Lateral tarsal strip、Kuhnt-Szymanowski法など)を行います。
他院で眼瞼内反症の手術後に眼瞼外反症となった症例。水平方向の眼瞼短縮術
兎眼 (顔面神経麻痺などによる閉瞼不全)
兎眼(とがん)とは、上眼瞼の閉瞼不全(上まぶたが閉じれない)の状態のことを言います。原因は、顔面神経麻痺や眼瞼下垂手術の過矯正などがあります。この場合、閉瞼しやすくするために、重りとしてゴールドプレートをまぶたに移植する手術や、挙筋群を延長する手術などがあります。ゴールドプレートは眼球に沿った適切なカーブに曲げて埋め込みます。
右顔面神経麻痺による閉瞼不全:ゴールドプレート移植
顔面神経麻痺による眉毛下垂、眼瞼皮膚弛緩
顔面神経麻痺により、眉毛が下がり(眉毛下垂)、まぶたの皮膚もたるむ(眼瞼皮膚弛緩)状態です。 上まぶたが閉じることができる状態で、眼球表面に乾いた傷もなければ、眉毛の位置を挙げる手術と、まぶたの皮膚のたるみを切除する手術をします。
左顔面神経麻痺、眉毛下垂、眼瞼皮膚弛緩:眉毛固定、眉毛下皮膚切除
眼瞼腫瘍
眼瞼腫瘍は、良性の場合、液体窒素での冷凍凝固や浅い局所切除を施行します。悪性を疑う場合、原則的に広範囲に全層を切除します。切除後、欠損範囲に応じて、単純縫縮、眼輪筋皮弁などの皮弁移植、口蓋粘膜移植などを施行します。
大きい再建が必要な場合、全身麻酔が必要となりますので、提携病院へ紹介いたします。
良性腫瘍(脂漏性角化症):液体窒素 冷凍凝固 2週間おきに合計4回施行
悪性腫瘍(基底細胞癌):全層切除+単純縫縮
悪性腫瘍(基底細胞癌):全層切除+眼輪筋皮弁+口蓋粘膜移植
結膜弛緩症
結膜弛緩症(けつまくしかんしょう)とは、加齢により白目の膜(結膜)がゆるみ、涙目や異物感など、様々な症状の原因となります。
治療方法として、結膜切除法、結膜縫着法、電気凝固法などがあります。
結膜縫着法、電気凝固法は数分程度の短時間で施行可能です。