2017年06月03日 国内学会発表・講演
第5回 日本眼形成再建外科学会
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涙道閉塞による流涙は、まず涙道内視鏡で閉塞部位を確認して、涙管チューブを挿入することが第一選択です。この涙管チューブで完治する症例は、長期的にみると約7~8割という印象です。
特に強度な鼻涙管の場合、涙管チューブ挿入後に再閉塞することがあります。そのような場合、次の一手として、涙嚢鼻腔吻合術(DCR)が必要となります。
DCRにもいくつか方法があります。当院の方針として、成功率の高いDCR鼻内法(全身麻酔)と低侵襲なレーザーDCR(局所麻酔)のどちらかを患者様に選択して頂いております。全身麻酔でのDCR鼻内法は、再閉塞することは非常にまれです。レーザーDCRは、作成できる吻合孔が小さいため、再閉塞の可能性があります。今回、当院での術後1年の手術成績を発表しました。過去の既報と同様にレーザーDCRの成功率は長期的にみるとおよそ70%くらいになると思われます。