執筆著書

執筆著書をご紹介します。

2023年10月10日 執筆著書

「動画&イラスト&写真でわかる眼瞼手術の極意」

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「眼瞼手術の極意」

編著 小久保 健一

「下眼瞼内反症の手術(埋没法)」

林憲吾 p157-165

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横浜市立大学附属センター病院 形成外科の部長である小久保 健一先生が編著された「眼瞼手術の極意」の一部として、加齢性下眼瞼内反症(加齢による下まぶたの逆さまつげ)の治療について執筆を担当させていただきました。

小久保先生は、聖隷浜松病院の眼形成眼窩外科で、朝から深夜まで、毎日一緒に研修を受けた同期であり親友であります。恩師である嘉鳥信忠先生や、その全国の門下生を含め、一流の形成外科や美容外科が、この本にあらゆる眼瞼手術の極意をイラストと写真でわかりやすく解説しており、さらにその手術を動画で見えるように編集されております。どんな手術も一流のオペ動画を繰り返し見て真似することから始まります。

この教科書は、小久保先生の1年以上の総力を挙げて仕上げられた、眼瞼手術のまさに金字塔となるものと確信しております。この本を完成するまで、どれだけ、大変だったか、想像しただけで親友として自然と涙が浮かびます。小久保先生、本当にお疲れ様でした!完成おめでとうございます!

 

私の担当部分の要約

「加齢性下眼瞼内反症は、加齢によって下眼瞼内の支持組織の弛緩に伴い、瞼板が眼球に向かって内側に回転している状態です。加齢による下眼瞼内反症に対する術前の診察で術式を決めるポイントや、手術時の手順とポイント、 垂直方向の埋没法と水平方向の広範囲な埋没法、LTSを組み合わせた埋没法について解説しました。再発率が高いとされていた埋没法であるが、適応を見極め、術式を使い分ける事で、再発率を低く抑える事ができます。短時間で施行可能な低浸襲な術式で再発率の低い術式について解説しました。」

 

2023年10月06日 執筆著書

「眼科の処置 小手術 最新の治療」

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「下眼瞼内反症の外科的治療」

林憲吾 p36-41

 

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下眼瞼内反症の外科的治療について執筆を担当させていただきました。

下眼瞼内反症には主な治療方法としては切開法と埋没法がありますが

今回は短時間で低侵襲な埋没法について解説いたしました。

要約

「下眼瞼内反症とは日常診察で多く見かける疾患の一つです。下眼瞼内反症に対する埋没法の手技自体は、非常に簡便で短時間で施行可能ですが、むしろその適応を見極める事が重要で、特に高齢者の下眼瞼内反の場合、水平方向の弛緩の有無に応じて埋没法の方法を選択する事が必要があります。術式の選択については、pinch testで水平方向の弛緩を確認し、正常は5mm前後のところ、8mm以上であれば水平方向の弛緩ありと診断します。水平方向の弛緩がある場合は従来の埋没法の変法として、垂直方向と水平方向を同時に短縮するように、1本の糸で広範囲に通糸する、wide everting suture (WES)の適応と判断します。本稿では従来の垂直方向の埋没法、水平方向の広範囲な埋没法、内反の再発した際の対応や術後合併症についての注意点について解説しました。」

2023年08月20日 執筆著書

日本眼科手術学会雑誌

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 特集:術後管理・処置をきわめる

「眼瞼・涙道手術の術後管理・処置」

林憲吾

眼科手術36:362-365,2023

図1

図2

図3

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眼瞼や涙道の術後管理において、出血に対する対策が最も重要です。術後の日常生活や注意点など、口頭で説明するだけでは、すべてを理解し記憶することは困難です。当院では、日帰り手術を受けられる患者さんへ術後の注意点を書類にして、お渡ししております。

2022年11月27日 執筆著書

「日本の眼科」

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クリニックで行う外来小手術

わかりやすい臨床講座

「加齢性下眼瞼内反症に対する埋没法」

林憲吾 p1552-1556

図1

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加齢性下眼瞼内反症(加齢による下まぶたの逆さまつげ)の治療について執筆を担当させていただきました。

要約

「内反症には,眼瞼内反,睫毛内反,睫毛乱生,睫毛重生があるが,それぞれの病態によって,その治療法が異なる。下眼瞼内反症は,主に加齢による眼瞼内の支持組織の弛緩に伴い,瞼板が内転するもので,日常診療で比較的多く見かける疾患である。本稿では,加齢による下眼瞼内反症に対する術前の診察のポイントと,治療法として短時間で低侵襲な埋没法の手技および再発を抑えるための注意点について述べる。」

 

2022年03月25日 執筆著書

OCULISTA 眼瞼手術アトラス

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OCULISTA

2022年3月増刊号

「超」入門 眼瞼手術アトラス

「眼瞼皮膚弛緩症に対する眉毛下皮膚切除術」

林憲吾 p108-114

 図1

図2

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今回の眼科雑誌OCULISTAは、眼瞼手術の特集で、

聖隷浜松病院 眼形成眼窩外科 出身の医師18名による

様々な眼瞼手術の術式について解説するという企画でした。

私は、「眉毛下皮膚切除」について担当させて頂きました。

眼瞼の余剰皮膚を切除する場合、予定重瞼線から切除するパターンと眉毛の下で切除するパターンがあります。

それぞれ、メリットとデメリットがあります。

予定重瞼線からの切除する場合

メリットとしては、眼窩脂肪を切除できる、挙筋前転を行うことができる、重瞼線を作成することができるという点が挙げられます。

デメリットとしては、皮膚が厚い場合、重瞼線の上の皮膚の厚みが強調され、不自然な厚ぼったい二重となる点があります。

眉毛下で切除する場合

メリットとしては、皮膚の厚みのある眉毛の部分で切除して引き上げるので、自然な仕上がりとなります。

デメリットとしては、眼窩脂肪は切除できない、挙筋前転を行えない、もともと一重の方は術後も一重のため皮膚が被さりやすいという点が挙げられます。

術前の診察で、どちらのほうが、患者さんの意向に沿っているのか、よく相談する必要があります。

一般的には、皮膚の厚く硬い場合は、まず眉毛下での切除をお勧めいたします。

この術式の手技は、比較的容易ですが、仕上がりに最も差が出るのは、

どこの部分で何ミリ幅 切除するのかというデザインかと思われます。

アジア人の場合、外側(耳側)の皮膚のたるみが多くでるパターンが大多数ですが

内側(鼻側)から外側(耳側)までほぼ均一に被さるパターンの方もいらっしゃいます。

今回は、そのデザインと縫合のコツについて、私見を述べさせて頂きました。

 

 

2022年02月26日 執筆著書

臨床眼科 特集:眼瞼疾患の「切らない治療」vs「切る」治療

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下眼瞼内反症の「切らない」治療

加齢性眼瞼内反症の「切らない」治療  p165-171

林憲吾

図3

図1

図2

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今回の雑誌「臨床眼科」は、眼瞼の霰粒腫や内反や下垂など様々な疾患に対して、切らない治療と切る治療を比較して解説するという特集で、私は下眼瞼内反症の切らない治療として、埋没法を担当させていただきました。

埋没法は、出血が少なく、3分程度と短時間で施行可能です。

術前に、まぶたを手前に引っ張り、水平方向(横向きの靭帯)の緩み具合を判断することが重要です。

約8割の患者さんは、水平方向の緩みを認め、その場合は垂直方向のみの矯正では、再発しやすいので、水平方向も短縮するように1本で横向きに広範囲に糸を通す埋没法を施行します(Wide everting suture)。

約2割の患者さんは、水平方向の緩みがなく、その場合は垂直方向を矯正する通常の埋没法(Everting suture)を2か所施行します。

この埋没法の使い分けることで、当院の約600例のデータでは再発率は約7%と非常に少ない結果でした。(原著論文は2022年に掲載予定です)

再発する例の特徴は、目頭の靭帯(内眥靭帯)と目尻の靭帯(外眥靭帯)の弛緩が非常に強い場合です。この場合、水平方向を埋没法で短縮しても、靭帯の緩みが残存するため、適切な矯正ができないため、このような場合は、埋没法と別の切開法(外眥靭帯を骨膜に短縮固定するLateral tarsal strip)を併用する必要があります。

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