最新の院外活動

2024年02月07日 国内学会発表・講演

第47回 日本眼科手術学会術総会(京都)教育セミナー

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教育セミナー:眼瞼手術

「眼瞼内反」 林憲吾

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今回、京都で行われた、日本眼科手術学会学術総会の教育セミナーの眼形成分野で、眼瞼内反の手術について、担当させて頂きました。

加齢による下眼瞼内反症は、下眼瞼牽引筋群(LER)の垂直方向の弛緩と、眼輪筋や、内眥靭帯、外眥靱帯などの水平方向の弛緩によって、瞼板が内転する状態をいいます。

下眼瞼内反症の治療法として、大きく分けて、切開法と埋没法があります。

切開法として、代表的なJones変法とLateral tarsal strip(LTS)があります。Jones変法+LTSの組み合わせが、最も再発率が低く、理想的な術式ですが、手術時間が長く、患者さんへの負担も大きい手術となります。

今回は、短時間で低侵襲な手術方法として、2つの埋没法を解説しました。

①水平方向のテンションは正常に保たれている場合→従来の垂直方向の埋没法(Everting suture)

②水平方向の弛緩が明らかな場合→水平方向の広範囲な埋没法(Wide everting suture)

埋没法の利点として、手技が簡便で手術時間も短く低侵襲であること、また、ほぼ無出血で施行可能なため、抗凝固剤を使用している高齢者には、非常に有用と思われます。これらの内容を手術手技と手術前後の経過や注意点を含めて解説させていただきました。

2023年10月26日 筆頭和論文

日本眼科手術学会雑誌

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原著論文

「眼瞼下垂症手術前に上輪部角結膜炎を認めた症例の術後経過」

 眼科手術学会雑誌 Vol.36 No.4 P607~611

林憲吾・林和歌子・小久保健一・水木信久

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眼瞼下垂症手術前に上輪部角結膜炎(SLK)を認めた26眼の術前後の経過について報告しました。上輪部角結膜炎とは、上まぶたと眼球表面がこすれることが原因で生じます。黒目(角膜)より上方の白目(結膜)にザラザラとした傷ができるのですが、上まぶたに隠れた眼の部位のため、診察でも見逃されることが多い疾患です。眼の上方にゴロゴロする異物感や熱いような痛みを自覚します。上輪部角結膜炎が術前に認められる場合、眼瞼下垂手術の術後に悪化をする場合が非常に多いため、注意が必要です。今回の調査の結果、眼瞼下垂症手術後に点眼加療のみでの改善が59%みられ、涙点プラグ挿入の追加加療を行った場合には78%の改善がみられています。手術をする前からドライアイの自覚症状がある時には、SLKがないか見逃さないようにすることと、SLKがあれば、有効な点眼治療や涙点プラグ挿入など、術前からの積極的な治療を行っていくことが必要と考えられます。

 

2023年10月23日 国内学会発表・講演

第37回 日本眼窩疾患シンポジウム

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 「涙丘半月襞切除と球結膜焼灼法を併⽤した結膜弛緩症の治療成績」 林憲吾

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今回、広島県で行われた、日本眼窩疾患シンポジウムにて「涙丘半月襞切除と球結膜焼灼法を併用した結膜弛緩症の治療成績」について、発表しました。

(以前、我々の論文では、涙丘半月ひだ切除のみを施行した症例を集計し、流涙が有意に改善したことを報告しました。)

涙があふれて困っている方の中に、涙道につまりがなく、逆さまつげもない場合、結膜の緩み(結膜弛緩症)が原因となっていることがあります。

結膜の緩みがひだ状に眼のふちにたまるので、涙の流れが阻害されている状態です。

①結膜に熱凝固を与える方法(焼灼法)に②目頭の粘膜(涙丘・半月襞)を切除する方法を併用する術式について、効果を調査しました。

①アイドラという器械で涙の高さを測定、②涙があふれる自覚症状、この2つの項目とも改善がみられました。

今回は、上記の2つの術式を併用して、改善することを確認しました。

 

2023年10月10日 執筆著書

「動画&イラスト&写真でわかる眼瞼手術の極意」

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「眼瞼手術の極意」

編著 小久保 健一

「下眼瞼内反症の手術(埋没法)」

林憲吾 p157-165

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横浜市立大学附属センター病院 形成外科の部長である小久保 健一先生が編著された「眼瞼手術の極意」の一部として、加齢性下眼瞼内反症(加齢による下まぶたの逆さまつげ)の治療について執筆を担当させていただきました。

小久保先生は、聖隷浜松病院の眼形成眼窩外科で、朝から深夜まで、毎日一緒に研修を受けた同期であり親友であります。恩師である嘉鳥信忠先生や、その全国の門下生を含め、一流の形成外科や美容外科が、この本にあらゆる眼瞼手術の極意をイラストと写真でわかりやすく解説しており、さらにその手術を動画で見えるように編集されております。どんな手術も一流のオペ動画を繰り返し見て真似することから始まります。

この教科書は、小久保先生の1年以上の総力を挙げて仕上げられた、眼瞼手術のまさに金字塔となるものと確信しております。この本を完成するまで、どれだけ、大変だったか、想像しただけで親友として自然と涙が浮かびます。小久保先生、本当にお疲れ様でした!完成おめでとうございます!

 

私の担当部分の要約

「加齢性下眼瞼内反症は、加齢によって下眼瞼内の支持組織の弛緩に伴い、瞼板が眼球に向かって内側に回転している状態です。加齢による下眼瞼内反症に対する術前の診察で術式を決めるポイントや、手術時の手順とポイント、 垂直方向の埋没法と水平方向の広範囲な埋没法、LTSを組み合わせた埋没法について解説しました。再発率が高いとされていた埋没法であるが、適応を見極め、術式を使い分ける事で、再発率を低く抑える事ができます。短時間で施行可能な低浸襲な術式で再発率の低い術式について解説しました。」

 

2023年10月10日 国内学会発表・講演

第77回 日本臨床眼科学会(インストラクションコース 講演)

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インストラクションコース

眼形成の基本

「 眼瞼皮膚弛緩:余剰皮膚切除」 林憲吾

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今回、日本臨床眼科学会 インストラクションコースにて、「上眼瞼皮膚弛緩に対する眼瞼皮膚切除」について、講演の機会をいただきました。

眉毛下皮膚切除(眉毛の下で皮膚を切除し、リフトアップする)と瞼縁皮膚切除(二重のラインで切開し、余った皮膚を切除する)という2つの術式を説明しました。それぞれのメリットとデメリット、皮膚切除のデザイン方法や、手術の注意点を解説いたしました。

 

2023年10月06日 執筆著書

「眼科の処置 小手術 最新の治療」

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「下眼瞼内反症の外科的治療」

林憲吾 p36-41

 

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下眼瞼内反症の外科的治療について執筆を担当させていただきました。

下眼瞼内反症には主な治療方法としては切開法と埋没法がありますが

今回は短時間で低侵襲な埋没法について解説いたしました。

要約

「下眼瞼内反症とは日常診察で多く見かける疾患の一つです。下眼瞼内反症に対する埋没法の手技自体は、非常に簡便で短時間で施行可能ですが、むしろその適応を見極める事が重要で、特に高齢者の下眼瞼内反の場合、水平方向の弛緩の有無に応じて埋没法の方法を選択する事が必要があります。術式の選択については、pinch testで水平方向の弛緩を確認し、正常は5mm前後のところ、8mm以上であれば水平方向の弛緩ありと診断します。水平方向の弛緩がある場合は従来の埋没法の変法として、垂直方向と水平方向を同時に短縮するように、1本の糸で広範囲に通糸する、wide everting suture (WES)の適応と判断します。本稿では従来の垂直方向の埋没法、水平方向の広範囲な埋没法、内反の再発した際の対応や術後合併症についての注意点について解説しました。」

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