2024年05月13日 国内学会発表・講演
第11回 日本眼形成再建外科学会学術集会(東京)教育セミナー
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今回東京で行われた、日本眼形成再建外科学会学術集会の教育講演:小児の眼形成再建外科にて
「小児の下眼瞼の睫毛内反症に対する手術」について、解説させていただきました。
小児による下睫毛内反症は、主に下眼瞼牽引筋群(LER:Lower eyelid retractors)の皮膚穿通枝が、皮膚まで到達していないことが原因とされています。
先天性の下睫毛内反の場合、軽度には通糸埋没法を施行しますが、中等度~重度には切開法として、代表的なHotz変法を施行します。
Hotz変法は皮下と眼瞼周囲との癒着を作り、睫毛の向きを変える手術です。
また、症例に応じて① 減張切開(Lid margin splitting)、② LERの切離、 ③ 内眥形成術(目頭切開)、④睫毛根電気分解などを併用します。
当院での9年間の下睫毛内反に対するHotz変法のデータを集計すると、1617眼瞼中19眼瞼(1.2%)に再手術を要しました。
どのようなタイプが再発、再手術となりやすいのか、自験例から注意点やその対策を述べさせて頂きました。
2024年04月23日 国内学会発表・講演
第128回 日本眼科学会総会(東京) 教育セミナー
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今回東京で行われた、
日本眼科手術学会学術総会の教育セミナーの眼形成分野で、
眼瞼下垂症手術「眼瞼挙筋前転」について、担当させて頂きました。
①挙筋腱膜前転法、②ミュラー筋タッキング、③挙筋短縮術、④ミュラー筋タッキング+挙筋腱膜前転法
4つの術式と眼瞼下垂症手術によるSPK(目の傷)の経時変化や、瞬目(瞬き)の変化について解説いたしました。
また、眼瞼下垂手術前に注意するべき症例として、
①上輪部角結膜炎(SLK)、②緑内障治療のプロスタグロンジン関連薬PG薬による上眼窩溝深化(DUES)
がある患者さんの眼瞼下垂が、術後ドライアイにより、症状が悪化するため、注意点と対策についても解説いたしました。
2024年02月07日 国内学会発表・講演
第47回 日本眼科手術学会術総会(京都)教育セミナー
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今回、京都で行われた、日本眼科手術学会学術総会の教育セミナーの眼形成分野で、眼瞼内反の手術について、担当させて頂きました。
加齢による下眼瞼内反症は、下眼瞼牽引筋群(LER)の垂直方向の弛緩と、眼輪筋や、内眥靭帯、外眥靱帯などの水平方向の弛緩によって、瞼板が内転する状態をいいます。
下眼瞼内反症の治療法として、大きく分けて、切開法と埋没法があります。
切開法として、代表的なJones変法とLateral tarsal strip(LTS)があります。Jones変法+LTSの組み合わせが、最も再発率が低く、理想的な術式ですが、手術時間が長く、患者さんへの負担も大きい手術となります。
今回は、短時間で低侵襲な手術方法として、2つの埋没法を解説しました。
①水平方向のテンションは正常に保たれている場合→従来の垂直方向の埋没法(Everting suture)
②水平方向の弛緩が明らかな場合→水平方向の広範囲な埋没法(Wide everting suture)
埋没法の利点として、手技が簡便で手術時間も短く低侵襲であること、また、ほぼ無出血で施行可能なため、抗凝固剤を使用している高齢者には、非常に有用と思われます。これらの内容を手術手技と手術前後の経過や注意点を含めて解説させていただきました。