2018年01月25日 その他の活動
あたらしい眼科
詳細情報
コメント
先天性の重度の眼瞼下垂に対して、挙筋前転では、矯正不能な場合が多く、
第一選択としては、前頭筋吊り上げ術が適応となります。
吊り上げ材料として、生体材料として、大腿筋膜などの自家組織
あるいは、人工材料として、ポリテトラフルオロエチレン(ゴアテックス)シートなどを用います。
(ゴアテックスシートは2015年より前頭筋吊り上げ術に使用する保険医療材料として国内で発売されました。)
人工硬膜として使用されるゴアテックスシートは術中の光の反射による眩しさを軽減するために
片面のみ凹凸のあるタイプの製品があります。
このシートの場合、凹凸面のマイクロポア内に線維組織が侵入し、周辺組織と強固に癒着するため、術中定量の開瞼がほぼ維持できます。
ゴアテックスシートを用いた前頭筋吊り上げ術後に開瞼幅の過不足が見られた場合、
眉毛上部を再度小切開を加え、シートの長さを再調整します。
今回、一部摘出したゴアテックスシートの病理所見を初めて報告しました。