2016年04月06日 執筆著書
眼科診療クオリファイ 眼形成手術
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①眼瞼の解剖をいくら模式図で見ても、実際の組織を見ないと想像もできません。上眼瞼および下眼瞼の内部組織が識別できるように、皮膚から一層づつ剥離した術中の写真18枚を提示して、各組織について解説しました。どこに何があるはずなのか、内部の構造が細部にわたり把握できていれば、術中に自信をもって各組織を剥離進展することができます。
②先天性の眼瞼下垂で軽度の場合は、挙筋短縮術で対応可能ですが、重度の先天眼瞼下垂の場合、挙筋が先天的に非常に薄く伸縮性がないため、挙筋を短縮してもまぶたの正常な動きができないため、おでこの動きがまぶたに伝わりやすくする前頭筋吊り上げ術が必要となります。
先天眼瞼下垂の手術適応と手術時期、前頭筋吊り上げ術に使用する吊り上げ材料の種類と実際の術式について各術式のメリット、デメリットを含めて解説しました。具体的には、ナイロン糸などでループ状に結紮する一時的な吊り上げ、大腿筋膜やゴアテックスなどシート状の材料をまぶたの中の瞼板とおでこの中の前頭筋に直接固定する永久的な吊り上げなどについて解説しました。