2025年10月21日の院外活動

2025年10月21日 国内学会発表・講演

第79回 日本臨床眼科学会(大阪)

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大阪国際会議場で行われた、第79回 日本臨床眼科学会にて

「上眼瞼皮膚弛緩に対する眼瞼皮膚切除」について解説させていただきました。

 

コメント

眼瞼皮膚弛緩症(瞼の筋肉の力は良好で、皮膚だけが伸びて瞼が下がっているように見える場合)に対し、

皮膚だけを切り取る手術として、瞼縁皮膚切除と眉毛下皮膚切除のメリット・デメリットとデザイン方法を解説しました。

 

瞼縁皮膚切除(二重のラインで切開し、余った皮膚を切除する)では

メリットとして、
・重瞼線(二重)を作成することができ、傷が二重の一部になり目立たない
・眼窩脂肪を切除できる
・挙筋前転(筋肉を動かす手術)を術中に追加できる

デメリットとして、

・皮膚が厚い場合、重瞼線の上の皮膚の厚みが強調され、不自然な(人工的な)二重になる

という点が挙げられます。

デザインは、

希望に合わせた予定重瞼線と最適な切除幅にすることが求められます。

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眉毛下皮膚切除(眉毛の下で皮膚を切除し、リフトアップする)では

メリットとして、
・厚い皮膚を切除できるため、自然な仕上がりになる

・目尻側に大きく垂れている場合も、切り取れる
・術後の下垂に対して、追加で眼瞼下垂手術を行うことができる

デメリットとして、
・眼窩脂肪は切除できない 
・挙筋前転(筋肉を動かす手術)を術中に追加で行えない
・もともと一重の方は術後も一重のままになる。二重にならないので、皮膚が折りたたまれず、被さりやすい

という点が挙げられます。

デザインは、最適な切除幅と縫い合わせたときに起こる不自然な皺にならないための対策が必要です。

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術前の診察で、どちらのほうが患者さんの意向に沿っているのか、よく相談する必要があります。
一般的には、皮膚の厚く硬い場合は、眉毛下での切除をお勧めいたします。

眼瞼皮膚切除は、縫合の技術も大切ですが、どこの部分で何ミリ幅を切除するのかというデザインも非常に重要となります。

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