2024年02月07日 国内学会発表・講演
第47回 日本眼科手術学会術総会(京都)教育セミナー
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今回、京都で行われた、日本眼科手術学会学術総会の教育セミナーの眼形成分野で、眼瞼内反の手術について、担当させて頂きました。
加齢による下眼瞼内反症は、下眼瞼牽引筋群(LER)の垂直方向の弛緩と、眼輪筋や、内眥靭帯、外眥靱帯などの水平方向の弛緩によって、瞼板が内転する状態をいいます。
下眼瞼内反症の治療法として、大きく分けて、切開法と埋没法があります。
切開法として、代表的なJones変法とLateral tarsal strip(LTS)があります。Jones変法+LTSの組み合わせが、最も再発率が低く、理想的な術式ですが、手術時間が長く、患者さんへの負担も大きい手術となります。
今回は、短時間で低侵襲な手術方法として、2つの埋没法を解説しました。
①水平方向のテンションは正常に保たれている場合→従来の垂直方向の埋没法(Everting suture)
②水平方向の弛緩が明らかな場合→水平方向の広範囲な埋没法(Wide everting suture)
埋没法の利点として、手技が簡便で手術時間も短く低侵襲であること、また、ほぼ無出血で施行可能なため、抗凝固剤を使用している高齢者には、非常に有用と思われます。これらの内容を手術手技と手術前後の経過や注意点を含めて解説させていただきました。