2021年12月01日 国内学会発表・講演
第35回 日本眼窩疾患シンポジウム
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加齢による下眼瞼の緩みが徐々に進行すると、結果的にバランスが崩れ、内側にひっくり返る逆さまつげ(内反症)となります。
この緩みは、垂直方向(下眼瞼を牽引する筋肉)と水平方向(目頭と目尻の靭帯や眼輪筋)の両方が影響していることが多く、
当院のデータでは2割が垂直方向の弛緩のみ、8割は垂直と水平方向の両行の弛緩を認めました。
現在、当院では、水平方向のテンションを確かめ、垂直方向の弛緩のみの場合は、垂直方向の埋没法を2本施行し、
水平方向の弛緩もある場合は、水平方向の広範囲な埋没法を1本施行しております。
糸はゴアテックス糸を2019年まで使用しておりましたが、ごく稀ですが肉下腫が見られるため、太い透明なナイロン糸に変更しました。
上記の術式の使い分けにより。608眼瞼で再発率は6.6%でした。(再発例には、再度埋没法を施行するか、LTSと呼ばれる目尻の靭帯を補強する手術を追加します。)
埋没法は3分程度と短時間で、ほぼ無出血で施行可能な低侵襲な手術です。