最新の院外活動

2015年05月11日 執筆著書

日本眼科手術学会雑誌

詳細情報

トピックス

眼瞼形成術の現状

林 憲吾

日本眼科手術学会雑誌 28:207-211,2015.

1227404

コメント

眼瞼下垂症手術の各アプローチ法について、適応と模式図および術中の写真を含めて解説しました。さらに海外での術式の選択についても国内と比較して紹介しました。

国内では皮膚を切ってまぶたの中に入る経皮アプローチが主流です。一方、欧米では経皮アプローチは一般的に行われていますが、まぶたの裏の結膜から入る経結膜アプローチも多く行われています。

術式として、挙筋腱膜タッキング、挙筋腱膜前転法、Muller筋タッキング、挙筋短縮術、前頭筋吊上げ術を模式図と術中写真とともに解説しました。

また、挙筋機能不良な先天性眼瞼下垂などに適応される前頭筋吊り上げ術に使用する吊り上げ材料についても国内外の現状について紹介しました。国内では乳幼児には一時的な吊り上げとしてナイロン糸などの縫合糸を使用して、4歳前後から永続的な効果を期待できる大腿筋膜やゴアテックスシートなどが使用されることが多いですが、アメリカの眼形成学会のメンバーによるアンケート結果をまとめた報告では、日本国内では販売されていないシリコンロッドを使用することが最も多いようです。

2015年05月08日 国内学会発表・講演

βの会  2015.5.8.

詳細情報

 DCR鼻外法・鼻内法

林 憲吾

2015.5. βの会 DCR

コメント

稲村眼科で行われる「βの会」という勉強会で、涙道閉塞に対する涙道チューブ挿入と、そのチューブ挿入で再閉塞する症例に対する涙嚢鼻腔吻合術(DCR)の実際の手術動画と模式図を合わせて解説いたしました。DCRは皮膚を切って行う鼻外法と鼻の中から内視鏡を用いて行う鼻内法とがあります。両者を比較して説明いたしました。

2015年02月01日 国内学会発表・講演

第38回 日本眼科手術学会 Film Festival 部門賞 受賞

詳細情報

退行性下眼瞼内反症に対するゴアテックスR糸を用いた水平方向の広範囲な埋没法

林 憲吾

IMG_1046-198x264

 

コメント

加齢による退行性下眼瞼内反症(老人性の逆さまつ毛)は、垂直方向と水平方向の弛緩が原因と言われています。治療法として、切開法(Jones変法やlateral tarsal stripなど)は、再発率が低いのですが、手術時間が長く、侵襲も大きいため、患者さんへの術中の負担がデメリットと言えます。

一方、埋没法は簡単で手術時間も短いのですが、従来の埋没法は数か所、点状に垂直方向のみを矯正するもので、再発率は20%前後と高率であることが、報告されていました。

そこで、私は2008年から垂直方向と水平方向を同時に短縮するように1本の糸で広範囲に通糸する埋没法(Wide Everting Suture)を考案し、41例で術後平均1年で再発率は7.4%とその良好な成績を2011年の日本眼科学会雑誌に報告しました。

しかし、その当時使用していた糸が7-0ポリプロピレンと非常に細い糸であったため、長期的な張力の維持のため、使用する糸をゴアテックスという素材の太い糸(CV-5)に改良しました。この糸は血管外科領域で人工血管との吻合などにも使用される生体適合性に優れ、長期的劣化も少ないという特徴があります。

今回、44例で術後平均約1年で再発率は6.8%と良好な結果が得られましたので、実際の手術動画をFilm Festivalで発表し、部門賞を頂きました。この埋没法は5分程度と短時間で、患者さんへの負担も少ないため、第一選択と考えております。

私の経験では、この埋没法でも長期的みると10人中1人は、再発する傾向がありますので、再発した方のみ、再手術として切開法をお勧めするようにしています。

2015年02月01日 国内学会発表・講演

第38回 日本眼科手術学会

詳細情報

インストラクションコース

各手術機器における眼瞼下垂手術vol.7

~ターゲットは挙筋腱膜?ミュラー筋?~

上眼瞼の解剖、挙筋腱膜タッキング、挙筋腱膜前転法など

林 憲吾

コメント

眼瞼下垂の手術には、ターゲットとなる筋群の部位によって、いくつか術式が分けられます。

①挙筋腱膜、②ミュラー筋、③挙筋腱膜+ミュラー筋

今回の講演では、簡単な上眼瞼の構造を説明し、手術については、①挙筋腱膜のタッキング、②挙筋腱膜前転法、③私が行っている腱膜タッキングの工夫点、④挙筋腱膜で挙がらない場合、手術中に挙筋短縮術(挙筋腱膜とミュラー筋の両方)への切り替え、について手術動画と模式図をあわせて、解説しました。

 

 

 

2014年12月01日 その他の活動

朝日新聞  

詳細情報

体とこころの通信簿

逆さまつ毛

林 憲吾

コメント

朝日新聞の健康面に逆さまつげの種類や病態、およびその手術治療について、取材を受け、記事が掲載されました。特に、加齢による逆さまつげ(眼瞼内反)について、埋没法と切開法について、説明しています。

2014年11月13日 国内学会発表・講演

第68回 日本臨床眼科学会

詳細情報

インストラクションコース

眼形成の基本 vol.12

Baggy eyelid

~経結膜 or 経皮アプローチ、脂肪切除or 脂肪移動~

林 憲吾

コメント

眼の周りの脂肪(眼窩脂肪)を納める膜状の組織(眼窩隔膜)が加齢と伴にゆるみ、眼窩脂肪が脱出することを眼窩脂肪ヘルニア(脂肪脱)と言います。眼球側に脱出した場合、結膜下脂肪脱といい、白目の部分に黄色の脂肪がみえる状態で、眼科でよく手術する疾患です。一方、眼瞼の表面側に向かって脱出した場合、眼瞼脂肪脱(baggy eyelid)といい、特に下まぶたがプクッと膨れた状態で、美容形成外科で手術することの多い疾患です。今回のインストラクションでは、この眼瞼脂肪脱の術式について、4パターンを動画で供覧し、その術前後について、解説しました。

HOME

HOME