2021年05月19日 執筆著書
眼科スゴ技 眼瞼手術
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先天性の逆さまつげ(下睫毛内反)と加齢性の逆さまつげ(下眼瞼内反)に対する埋没法について解説いたしました。
先天性の下まぶたの逆さまつげは基本的に切開法が根治術となります。一部の軽度な症例のみ、埋没法で対応します。
加齢による逆さまつげは、そのゆるみ方によって2パターン埋没法を使い分けています。
約8割の症例で水平と垂直の両方の弛緩を認め、1本で広範囲な埋没法(Wide everting suture)を施行します。
残りの2割の症例では、水平方向のテンションは保たれており、垂直方向のみを2カ所矯正する埋没法(Everting suture)を施行します。
どのパターンの埋没法も、出血も少なく、2~3分と短時間で施行可能です。
2021年05月16日 国内学会発表・講演
第8回 日本眼形成再建外科学会
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Web開催となりました眼形成学会ですが、
今回は、6名の演者によるそれぞれの眼瞼下垂手術について、討論する企画に参加させていただきました。
私の主な眼瞼下垂手術(挙筋前転法)の術式として習得した順番として、①挙筋腱膜前転、②挙筋短縮術、③ミュラー筋タッキング、④ミュラー筋タッキング+挙筋腱膜前転という流れで現在に至っております。
各術式には、一長一短がありますので、症例に応じて、最適と思われる術式を選択するようにしております。
当院では、軽度な症例に挙筋前転法、中等度以上の症例にミュラー筋タッキングをベースとして、必要に応じて挙筋腱膜前転を術中に追加しております。
今回、ミュラー筋タッキング+挙筋腱膜前転について、私が実感するメリットを含めて、解説させて頂きました。
2021年02月12日 国内学会発表・講演
第44回 日本眼科手術学会 教育セミナー
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教育セミナー 眼瞼手術
「眼瞼内反・睫毛乱生」
林 憲吾
今年の眼科手術学会は、臨床眼科学会と同様にWEB開催となりましたので
音声付きのスライドをオンデマンドで視聴するシステムとなりました。
逆さまつげにも様々なパターンがありますが
今回は、加齢による下まぶたのゆるみによっておこる内反症について解説いたしました。
通常、縦方向と横方向のゆるみを確認して、治療方法を検討いたします。
皮膚を切る手術が多く施行されておりますが、手術時間と侵襲が大きいことが問題点です。
当院では、加齢による逆さまつげは、まず埋没法を第一選択としています。
過去の800例の下眼瞼埋没法の経験(2021年1月の時点)から、どのように埋没法を使い分けるのか
また、埋没法のみでは、矯正不足な場合の追加手術について解説いたしました。
2020年11月11日 国内学会発表・講演
第74回 日本臨床眼科学会
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インストラクションコース 眼形成の基本
「挙筋腱膜前転法、ミュラータッキング」 林憲吾
今年の臨床眼科学会はWEB開催となりましたので
発表スライドには、すべて音声付きで登録し、
学会に参加登録した眼科医がオンラインで自由に視聴できるシステムとなりました。
今回は、眼瞼下垂に対する2つの術式について、解説いたしました。
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挙筋腱膜前転法は、腱膜を伸びやすいように端に切れ目を入れないと、腱膜は硬くて伸縮性がないため、術後に閉瞼不全が起きやすいという特徴があります。
現在の当院の術式として、軽度の症例に挙筋腱膜前転法、中等度にミュラータッキング、重度にミュラータッキング+挙筋腱膜前転法、という3段階の術式を症例に応じて選択しております。
5年前は挙筋腱膜前転法を主体に施行してまいりましたが、現在はミュラータッキング+挙筋腱膜前転法という組み合わせ術式を主体にしております。
2020年10月25日 筆頭和論文
日本眼科手術学会雑誌
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笑気麻酔は、歯科や美容外科などで多く使用されております。
眼科領域における笑気麻酔の国内の論文はなかったため、
当院での涙道治療時の笑気麻酔の効果について、報告しました。
当院に笑気麻酔を導入前後の3か月間で
涙管チューブ挿入を施行した176名215側を調査しました。
涙管チューブ挿入は、局所麻酔注射のみでは、
どうしても麻酔が届かない鼻涙管深部の痛みは残ります。
笑気麻酔を導入するまでは、鼻涙管全長にわたる強度な閉塞例は
患者さんに強い痛みを我慢して頂く必要がありました。
2019年から笑気麻酔を使用するようになって、この鼻涙管の痛みが顕著に減ったことを実感します。
今回、215例での笑気麻酔の有り無しで、有意に痛みの自覚に差があることがわかりました。