2013年11月03日 国内学会発表・講演
第67回 日本臨床眼科学会
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小児の片側性の先天眼瞼下垂に対する眼瞼手術前後の屈折変化
林 憲吾、嘉鳥信忠、大野明子、大野京子
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先天性の片側の眼瞼下垂の子供では、下垂側の眼に乱視が強い印象があり、眼瞼下垂の手術をするとまぶたがあがるので直感的には、その乱視は減るように思えますが、実際には乱視が減らない症例が多いことに疑問を感じておりました。そこで聖隷浜松病院眼形成眼窩外科と東京医科歯科大学眼科のデータを合わせて調べてみました。その結果、下垂側の眼は角膜乱視が強く、眼瞼の術後もその乱視は残存し、17%に乱視が原因の弱視がみられることがわかりました。過去の文献でも同様の報告が多く、先天性の眼瞼下垂の眼には先天的な角膜乱視が強く、その乱視は眼瞼の手術をしても減るとは限らず、むしろ残存すると考えた方がいいという結論でした。
2013年11月01日 国内学会発表・講演
第67回 日本臨床眼科学会
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インストラクションコース
眼形成のススメ vol.4
眼瞼下垂症手術の3つのパターン
林 憲吾
コメント
眼瞼の解剖と眼瞼下垂に対する手術方法として、挙筋腱膜前転法、ミュラー筋タッキング、挙筋短縮術の3つのパターンを手術動画で解説しました。
2013年07月13日 国内学会発表・講演
第2回 日本涙道・涙液学会
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涙嚢原発Solitary fibrous tumorの1例
林 憲吾、嘉鳥信忠、笠井健一郎、上笹貫太郎、太田優
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流涙、涙嚢部腫脹から一般的に涙嚢炎を疑いますが、その原因が涙嚢腫瘍である場合もあります。孤立性線維性腫瘍(Solitary fibrous tumor:SFT)は、主に肺の胸膜に原発する、悪性度から中間群に分類される間葉系の腫瘍です。涙嚢部原発の報告は国内外合わせて、数例程度です。その非常にまれな1例の手術を含めた経過を報告しました。
2013年02月02日 国内学会発表・講演
第24回 眼瞼・義眼床手術研究会
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先天性上眼瞼欠損に対する再建術
林 憲吾、嘉鳥信忠、笠井健一郎、上笹貫太郎、小久保健一、太田優
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先天性眼瞼欠損(congenital lid coloboma)の部位は上眼瞼の内側が最も多く、単純型眼瞼欠損の他に、Goldenhar症候群などの全身異常の一部としても知られています。手術方法として、単純縫縮や種々の皮弁が報告されています。眼瞼1/2程度の欠損の場合、後葉は外眥上脚を切離し、前葉はVY前進皮弁を併用した上で端々縫縮する方法は、瞼縁動脈を温存する点で有用であることを報告しました。
2012年11月16日 国内学会発表・講演
第9回 お茶の水眼科先進セミナー
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眼瞼・眼窩腫瘍
林 憲吾
コメント
眼瞼および眼窩に発生する代表的な腫瘍について、その診断や治療法を解説しました。具体的な疾患名は、眼瞼良性腫瘍として、脂漏性角化症、母斑、眼瞼悪性腫瘍として、基底細胞癌、脂腺癌、眼窩良性腫瘍として、多形腺腫、乳児血管腫(苺状血管腫)、皮様嚢腫、眼窩悪性腫瘍として、悪性リンパ腫、腺様嚢胞癌などです。
2012年11月03日 国内学会発表・講演
第27回 眼窩疾患シンポジウム
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先天鼻涙管閉塞の自然治癒率および晩期プロービングの成功率
林 憲吾、嘉鳥信忠、笠井健一郎、上笹貫太郎、小久保健一
コメント
先天鼻涙管閉塞の症状(涙目、めやになど)は幼児の6~20%にみられると報告されています。地域集団ベースの大規模な前向きコホート研究では、1歳までに96%が自然治癒すると報告されています。そのため、1歳未満の早期治療(ブジー)を施行せずに、1歳以降に症状が残存する症例に外科的治療を施行する方針が推奨されています。聖隷浜松病院 眼形成眼窩外科における小児の先天鼻涙管閉塞の治療方針として月齢18ヶ月以上に外科的治療を施行しており、過去のデータを調査しました。その結果、地域の専門医療機関を受診する先天鼻涙管閉塞でも生後18ヶ月まで約80%は自然治癒が期待でき、18ヶ月以降に涙道内視鏡を用いたブジー(プロービング)とチューブ挿入の併用治療で高い成功率が得られることがわかりました。